深い対話【Blog限定記事】
子どもと話すとき、
あなたはどのように話す?
私は大抵しゃがんで話をします。
物理的に子どもの目線に合わせると、
普段は見えなかった様々なことが見える。
貴方も試しに、スーパーマーケットなどで中腰になり、周囲を眺めてみて。
目に入る高さに、アンパンマンなど、子どもたちの好きなキャラクターがあしらわれたお菓子が陳列されているはずよ。
入店した途端、君は自分の目線の先にあるキャラクターを見つけて、一目散に駆け寄る。
そして、私に伝えてくれる。
「ももか先生、これ買って!」
一方で、大人の視点からは、全く違う商品が見えている。つまり、誰かの目線を想定されてデザインされているわけだね。
このように世の中には、様々な視点が存在する。
人によって見える世界は違う。
違う視点をもつ人と深い対話をするためには、どんなスキルが必要かな?
…
さて、まず深い対話はどういうものだろう。
深い対話は、相手への「興味」と「尊重」から生まれる。
「興味」は、英語で「interest」
「inter」(間)と「esse」(存在する)に由来する語。
「ものごとや存在の中に入り込んで知ろうとする」という意味から派生し、「好奇心を掻き立てる、関心をひく」という意味になった。
つまり「interest」は、単に「面白い」という意味だけではなく、「中に入ろうとする」という「能動的な意味」
また、「尊重」は英語の「respect」に当たるね。
リスペクトは日本でも馴染みのある英語で「尊敬」の意味でよく遣われる。
語源は、「re」(再び)と「spect」(見る)。
つまり、「振り返って見る」
この名詞の意味を更に辞書で調べてみました。
「尊敬」「尊重」のほかに、「考慮」「配慮」「関心」「重視」「事項」「点」「観点」「視点」などと説明されている。
こうして眺めてみると、単に「すごい!尊敬する。」という崇拝のような尊敬とは、ニュアンスが違うように感じないかな?
「崇めるように尊敬する」に該当する英語は「admire」だね。「respect」同様、「尊敬」の意味でよく遣われる「admire」だけど、こちらは「人の業績や技量が模範に値するほど素晴らしいと評価する」という意味。
「respect」は、「その人の意見に〈たとえ同意できないとしても〉質の良さを素晴らしいと認め、敬意を払うこと」という意味だよ。
この〈たとえ同意できないとしても〉というところに、「respect」のとても大切なことが隠されていると想わない?
つまり、同意することは必須ではなく、それでも「その存在を認める」「注目に値する」ということ。
深い対話では、相手に全て賛同しなくても、いや、できないからこそ、聴くに値する「興味」をもてるし、且つ「相手の存在を認めて」対話を重ねていくことに意味がある。
相手の目線に立って、
相手と共有できる言葉を遣いながら、
紐解いていく。
「ももか先生、これ買って!」
「よく見つけたね、すごいね。
教えてくれて、ありがとう。」
「買ってくれる?」
「買ってあげたいなぁって、想ってるよ。
でも、どうしてそれが欲しいのかな?
先生に分かるように教えてくれる?」
「ももか先生のことが好きだから。
別にこれじゃなくてもいいよ。
でも、僕だけに特別に買ってもらいたい。
僕を特別扱いしてくれるのは、
いつも、ももか先生だけだから。
先週のテストは1位だった。
ご褒美に買って欲しいんだ。」
君は、私によく似てる。
孤児院で育ち、愛情に飢えてる。
自分だけ無条件の愛を享受できない辛さ。
結果でしか評価されない。
感情を押し殺して、我慢してる。
「彼は、最近どうですか?」
「淡々と落ち着いて日々を過ごしています。
成績は常に学年トップですし、運動も頑張っています。
ただ…相変わらず感情表現が少なく、弱音も吐かずで…心配です。」
痛いほど、理解できる。
君の感情を殺した大人たちがいる。
だから、表現できないんだ。
ただ褒めてもらいたくて、認めて欲しくて、人一倍頑張っている。
頭がよく、心が強い子だ。
…君の「欲しい」
それは、どうしても「欲しい」
その一言を発するまで、どれほど躊躇して戸惑い、悩んだことだろうか。
もしも「駄目よ」と言われたら、
立ち直れなくなってしまうかとしれないと理解した上で、勇気をもって言葉にして伝えてくれたんだね。
「先生はね、評価してないよ。
何位だっていいよって、想うよ。
君の『欲しい』その言葉に直ぐ賛同できなくても、賛同できないからこそ、必ず聴くよ。
君の存在を、いつも認めてる。
尊重し、尊敬してるんだよ。
よく賛同させてくれたね。
もう買ってあげるではないね。
先生が買いたいから、買う。
プレゼントさせていただいてもいいですか?」
「ももか先生、ありがとうございます。」
深い対話とは、
こうした共同作業であるように想います。
追伸
「おそろいがいい。」
やっぱり、そっくりよ。
で、これは一体何のキャラクターなの?
生きた証【Blog限定記事】
たとえば仕事をしていたら、
とりあえず、仕事をした気にはなる。
勉強していたら、
とりあえず、賢くなった気にもなれる。
しかし、実際はただの作業よ。
何かをしている錯覚をすると、
人生を丸ごと錯覚してしまうような…
だからこそ、生きた証としてアウトプット。
私はアウトプットが全てだとすら、考えてる。
多ければ、多いほどよい。
早ければ、早いほどいい。
一旦、緻密さは二の次にする。
だって、同じことを考えている人間は、遠慮なんかしてくれないから…
貴方にアドバイスするならば、
できれば企業の者として行うのではなく、
一人の個人としてであれば、尚良いということ。
そうすれば、どのような状況になっても貴方の知見は役に立つから…
そのためのインプット。
遊ぶのは、働くためよね?
聴くのは、話すため。
読むのは、書くため。
見るのは、創るため。
その予定を貪欲に立て続け、
予定外をも併せのみ、発表する。
ひたすらに、急げ。


