「百々果さん、お綺麗ですね。」
「ありがとう。」
人から褒められると何となく居心地が悪くなるのは謙虚だからではない。
それは自意識によるもの。
つまり、人から褒められても、自分にはそれだけの価値がないと心の中で信じているために、戸惑ってしまうことが原因。
貴方は、自分の長所を自分で口に出して言うことはよくないと学んだ。
自分で自分を褒める人間は、自惚れ屋とか虚栄心が強いと思われるから…
その結果、他人がせっかく好意的な評価をしてくれても、照れて敬遠するようになる。
いい?
たとえば自分がいいことをしたら、それを自分で認めることは何も悪いことではない。
と言っても、褒められた時に「はい、その通り。私は素晴らしい人間です。」等と言う必要はないんだよ。
ただ〝褒め言葉を素直に受け容れればいい〟
「大したことではありません。」
「もっと上手くできたんですが…」
そう言って自分の能力や技能をわざわざおとしめる必要もまたない。
貴方を褒めてくれた人間に向かって「〝いいえ、そんなことはありません〟」と言うことは「〝あなたの判断は間違っています〟」と言っていることと本質的に同じことよ。
人から寛大な気持ちで称賛の言葉を掛けられたら、貴方も寛大な気持ちでそれを受け容れて、心から感謝の気持ち…お礼の言葉を述べるべき。
追伸
誰かが褒めてくれた時、
それを素直に受け容れることは良いことよ。
貴方には、褒められるだけの価値があるのだから…
ももか庭の薔薇…
「貴女、なんて美しいの…」
「ありがとう」