百々果のお庭

2024年09月

私たちは自分の暮らしている社会によって一定の型に嵌められ、周囲の人々と同じ様にする事を強いられる。

伝統に従えば恩恵を受け、反すれば罰を受ける…


私と貴方みたいな人間は社会通念に縛られながら生き続ける事に耐えられないんだよね…


然しね、私は貴方よりも遥かに愚かな人間なんだ。


私は周囲の人々と異なって居られる勇気がある。

「イエス」という答えを期待されている場面でも平気で「ノー」と言う事が出来る。

それでも尚、調和を求められたとしても、

私は自分らしく、自由に生きていきたいと願ってしまうし「それは違う」と堂々と異議を唱えてしまうんだ。


こんな私に求められている役割は、

貴方だけの秘密基地になってやる事くらいだと思っている。


異質な人間の存在に脅威を感じた者達からの敵意…



全て私が受けてやる。

貴方はこんなにも大き過ぎるリスクを背負う必要はない。


此処は安全だ。


だから…私の檻の中では、

存分に乱れ咲き誇って魅せて欲しい。


追伸


「百々果様は批判を受けて、お辛くはないのですか?」


…心配の声も多く聞かれるが、正直に答えると私も人間なので辛い時もある。

(弱音を吐いたら、慰めるのが貴方の役割)


でも基本的には、あまり気にしていないね。


大抵、面と向かって批判される事は少ないので「それは私に向けられたものではない」と勝手に結論を下すか…もし仮にそれが明らかに私に向けられたものなら、拒絶する。


大衆はその時の気分次第で好き勝手な事を言ってきたりするものだ…


貴方も煩い声に一々耳を貸し、受け容れる必要なんて無いよ。


「常識外れな事をするな!」


…つい最近も私に面と向かってそう言ってきた奴が居たが、私はそいつを無言で突き飛ばし、立ち去ってやったよ。


世の中、こんな人間も居る。


貴方は、充分よくやっているさ…


今日もお疲れ様、よく頑張ったね。


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私の足許に来る男性の大半は私より年上だ。

まぁ、私が誕生してから26年しか経過していないので、当然だな。


加えて私の奴隷は40代後半〜50代前半…その位の者が多い。一々年齢を尋ねたりしないので何となくの感覚だけれどもね…


年齢差…

私は全く気にしていないが、

貴方はよっぽど気になっている様だ。


近代以降の文学作品では、

例えばコレットの「シェリ」を筆頭に、

「年の離れた男女の恋愛」の定型スタイルを作り上げられてしまった様に感じている。


若い女性は、たとえいっとき年上の男性に惹かれてもいずれは心変わりしてしまう…


そうか…ならば現代を生きる女王である私は、深く根を下ろしてしまった一般認識を一笑に付して、自在に別の物語を、生み出して然る可きだな。


私の考えだが、そもそも我々の関係性や欲求は、生殖を目的とした生物学的な衝動とは無縁のものだ。


惹かれる…

好きになる…

見つめ合う…

そして溺れる…


その一連の心の高まりは、

何度繰り返しても同じである様に見えながら、

一回、一回、全く異なる。


年齢が私と貴方の感情の昂りを左右してくることはないんだよ。

何故ならば、その情熱を呼び起こすのは肉体ではなく、何時も心だから…


年をとり、若さを失い、しわが増えても…

貴方は私のOnlyよ。


追伸


未だ20〜30代の君を見ていると、

「君、青いね…」なんて不意に口にしてしまう。

「百々果様の方がお若いじゃないですか!」

御尤もなんだが、まぁもう何でもいいや…


兎にも角にも、共に命を燃やしていこう。


数字になんて、捉われずに…ね。


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“今を生きる”という境地。


フランスの哲学者ピエール・アド。

彼はその事を”世界を初めて見るかのような、そして最後に見るかのような気持ちで生きる事”と表現した。


私はセッションに於いても、

この思想をずっと大切にしている。


貴方が初めて逢う人でも…

何度も逢っている人でも…


“もしかしたら、今日が最後になるかもしれない”

…そう本気で想えば、自然と緊張感や喜びが生じてくるものだ。


長年尽くしてくれた奴隷とのマンネリ化。

…此方の世界ではよく聴く話だが、私からしてみれば有り得ない話だ。

なんて狭く利己的な視点なんだよ…

嫌気がさすね。


“貴方が私の足許で誠心誠意仕えてくれるという事”

たとえそれが当たり前の日常になったとしても、私は女王として日々新鮮な目で貴方を捉え直してやらねばならないと肝に銘じている。

この様な思考回路の行き着く先は、

何時も貴方への感謝の念である。


ありがとう…


追伸


普段、自分自身の周りに当たり前のように散らばっている何かに着目して、その存在意義について思考を巡らせるという行為が好きだ。


その過程で、新たな発見があると嬉しい。


やさしい気持ちになれる。


…貴方もやってみて?


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時計の針は、0時を指してる…


貴方の事を、憶い出してた。


あぁ…なんて美しいんだろうか。


それは儚く繊細で、綺麗に透き通っている…

私の足許で言葉を尽くす貴方の瞳を観ているだけで、眩暈を起こす程に興奮してる……


その心、欲しい。

私だけのモノにしてしまいたい…


庭園で貴方みたいな花を見つけると、

そっと摘んで城に連れ込んでしまう悪い癖があった。


そういえば、よく叱られていたな…

幼い私にお前はこう言って聴かせていた。


愛しているのなら、

自由に咲かせてやらねばなりません。


変わらず傍で咲き続けるのなら、

百々果様のお花です。


消えて無くなってしまったのなら、

初めから百々果様のお花ではなかったのです。


「厭だ…消えちゃうなんて絶対に厭だ……」


…お前が悪いんだ。

私にそんな風に教えたからだよ。


それから私はどうしても欲しい花は、

寝室のクローゼットの奥に隠しておく事にしたんだ。


…此処に貴方の心を重い鎖で繋いでおく。

そうすれば、離れられない。


私だけの花…

私だけが愛でる事を許された花… 


想いの儘に綴っていると、

抑えられない醜い独占欲が丸見えで…

恥ずかしいよ。


不意に視線を時計に戻す。

…時刻は0時。

止まって、待っていてくれたんだね……


長針と短針…私と貴方が…

唯一、重なり合っていられる時間。



追伸


時計の針が進んだ瞬間に、

貴方は日常に帰っていってしまう…


でも、不意に…

私の名を呼んでくれるね……


「お顔を見に伺いました」

「少しお話しましょうか」

「寂しがられている様でしたので…」

「急に逢いたくなって、来ちゃいました」

「百々果様に虐めて欲しくて…我慢出来なくて…」


その全てが、嬉しい。


ありがとう…



“嫌われる勇気”


本を読まない現代人もあれ程の大ベストセラーになったんだ…

聞いた事くらいはあるだろう。

(…そうであって欲しい)


早速だが、私は嫌われる勇気なんて必要ないと考えている人間だ。


大前提として、万人に好かれるなんて不可能なんだから、わざわざ嫌われる勇気なんかをもって相手を敵に回す必要なんてない。

経験上、敵に回すと時には何時も勝手に回ってしまうものなんだ…(切ない)


だからと言って、誰からも好かれる可きだとも当然思っていない。

それも…また不可能。

私が大好きなフィナンシェ、カヌレ、マドレーヌ、ミルフィーユ、マフィン、タルトだって、嫌いな人間も居るんだろうからね。


必要なのは、嫌われる勇気より”好きなものを「好きだ」と言い続ける事”だと想うよ。


好きなものをちゃんと「好きだ」と言わないと、好きな人は寄ってこないし、嫌いなものは「嫌いだ」と言わないと、嫌いな人は離れていかない。


短い人生なんだ…

好きなもの、好きな人に囲まれて生きていたいじゃないか。


「愚痴を言っている女が美しい筈がない」

これは、気鋭の文学者寺山修司の言葉だ。

それでも、私は何かを全力で嫌っているのを隠そうともしない人は、確かに美しくはないのだけれども、途轍もなく愛らしいと想う。


私は、SMが大好きだ。


D/s (Dominant/submissive)…女王と奴隷…という倒錯的で複雑な関係性の上で成り立つ互いの心が熱く絡み合う様な精神的加虐行為が好きだ。


でも私は上部だけの関係性の上で成り立つ単調且つ予定調和的な肉体的加虐行為が嫌いだ。


私は、嫌い・無関心からは積極的に距離を置く事にしている。

それでも適切な距離を保つ事が出来ないと判断したら、躊躇無く突き飛ばして、立ち去る。


“嫌う勇気”があれば、いい。


自分の感情に対してだけ、

集中していればいいんだよ…



それでも…

今夜は素直に言ってやる……


私は、貴方にだけは嫌われたくない。

そして、出来れば好かれたいと想わせて貰っている…


貴方の事が、大好きだ。



追伸


花束が好き。

何時だって花束を貰ったら、嬉しい。


5本の薔薇の花言葉は、

「貴女に出逢えて、よかった」 


赤い薔薇が似合わなくたって、いい。


貴方が贈ってくれた此の桃色の薔薇の様に、

あたたかい心で愛を与え続ける優しい花として、

堂々と咲き誇っていたいと想う。


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