「百々果様は、奴隷に甘過ぎます。」
……やはりそう映っているのだね。
お前は、昔から優秀過ぎる。
賢く、勤勉且つ誠実だ。
そして…お前の性格を一言で表すのなら、
〝厳格〟
現に何をやらせてもほぼ完璧にこなして魅せる。文句の付け所が、ほぼ無い。
そんなお前の課題は〝敢えて隙を作る事〟
さて、本題だ。
確かに甘過ぎるというのは、改善したいが…
私は〝厳し過ぎない〟女王で居たいんだよ。
そう…〝寛闊な心〟は重要だ。
私の城…秘密の花園は、楽園。
彼方の世界…日常で頑張っている貴方を癒す場処で在り続けたい。
先日私の足許に戻った貴方はこう言ったわね…
「もう何もかも嫌になって…
どうしたらよいのでしょうか……」
……
本当に嫌になった時は、
何時でも、辞めてしまえばいい。
日常生活だけではない、私との主従関係も…
貴方からであれば、何時だって…放り出していい。
何故ならば、
その様な気持ちになるという事は、
数え切れない程、辛い事があったという事だからよ……
辞めていいんだよ。
そうすれば、貴方がもっとうまくやれる別の何かが必ず見つかるから…
私が心からそう願ってやるから…
貴方は日々沢山の人と出逢っている…
これからも出逢い続けるでしょう。
よく喋る人
口数が少ない人
困らせる人
親切な人
利用しようとしてくる人
楽しく幸福な気持ちにしてくれる人
どの様な人からも、学ぶ事は有る。
問題解決していく人々を見ながら、
積極的に学んでいく姿勢は素晴らしいと想う。
然しね、こういう人とは距離を置く可きだ。
話し合う事を知らずに、
問題が起こったら勝手に悪く考えて、
相手を憎んでしまう人。
何故その様にしたのか、理由も尋ねずに…
一方的に決め付けて、相手を嫌ってしまう人。
仮に貴方がその人に100回親切にしたとしても、たった1回のミスで悪い判断を下してくるだろう。
そんな人の傍は、居心地が悪い。
相手の小さな失敗を許せず、
直ぐ否定的に考える人間の傍に居ると、
次第に貴方もそういう人になっていってしまうし、自己評価も厳しくなり過ぎる。
貴方がこれから傍に居る可き人は、
他者に〝厳し過ぎない人〟
私が〝その人〟に値する人間か如何か…
判断するのは、貴方よ。
追伸
chanceは与える可きだ。
誰だって失敗をするんだから…
その代わり、貴方は途轍も無く気紛れで我儘な私にchanceを与え続けてくれなきゃ、厭よ。
何百…何千万の無駄が、
たった一つの宝石を作るんだ。
互いの不完全さを愛そう……
「おかえり…!」