年に一度開催される秘密の舞踏会。
女王がexcellentな従者を付き従えて、
その場に集うんだ。
一番に挨拶に来るのは、何時も貴方ね。
「百々果様、久方ぶりでございます。
お変わりなく容姿端麗でいらっしゃいます。」
彼は、この会を主催するmistressの従者。
隣には絶世の美女が立ち尽くす。
彼女を一言で表現するのであれば、
〝永遠の妖精〟かな…
淡い透き通る様な碧い瞳。
絹よりも柔らかい髪が優雅に揺れる…
彼女とは旧知の仲だが、不変だ。
「お前の主人には負けるよ…完敗だ。」
「百々果様の御瞳は唯一無二でございます故…」
…私は彼女に断りを入れた。
「貴女の従者の耳を1分程…
拝借しても宜しくて……?」
「厭よ!だって百々果に借したら、
捻り上げて遊びそうだもの…!!!」
〝休日はSMプレイをして遊んでいる〟
気軽に話したらこの扱いだ。偏見が酷い…
「今、私は全くもってその様な気分ではない。
貴女の大切な従者を決して、傷つけない。」
彼女が(嫌々&渋々)了承してくれたので、
私は貴方にそっと…こう、耳打ちをした。
〝国家機密〟を特別に教えてやろう。
私の瞳の美しさ…
全ては〝我が国民のお陰〟なのだよ。
彼等の心の煌めきが、私の瞳を輝かせる…
〝世界一美しいメイキャップ〟なんだ。
貴方は、優しく微笑むと、
「幼い頃から、本当にお変わりありませんね。
心に刻み…よく憶えておきます。」
皆、私の成功を讃えるが、
それは、国民のお陰なんだよ。
私に出来る事は、ほんの僅かだからね…
心から、感謝している。
皆、何時も…ありがとう。