アメリカの政治哲学者ジョン・ロールズ。
彼は著者『正義論』でよく知られている。
彼のいう〝正義〟とは、いかにすれば〝公正な分配〟が出来るかを問うものであり、一般的には相容れないとされている〝自由と平等を両立〟させようとしたのだ。
問題は、いくら公正な分配をしようとしても、人は自分だけ得をする様に考えてしまう事だ。
誰だって、自分や自分の大切な人が大切なんだよ。
然し、皆がそう考えてしまうと、公正な分配等実現不可能。何時迄経っても不公正な儘だ。
そこで彼が提案した〝無知のヴェール〟という思考実験を上手く利用したい。
〝無知のヴェール〟
ヴェールを纏うことによって、あたかも自分自身の情報が遮断されてしまう状態を創り出す。
つまり〝自分の事は一旦脇に置く〟
私は常に思考する時には、無知のヴェールを纏い、人は…国民は皆等しく合理的で、同じ状況に置かれていると仮定してみる。
この過程を経て、漸く公正な合意を得る為の初期状態が整い、他者の事についても、自分と同じ様に捉える事が出来る様になり、〝真の正義〟とは何かを判断する前提が整う。
「なんでそんな〝いい人〟なんですか?」
最近、よく受ける質問だけど……
前述した思考回路を辿っていると、自然な心の動きとして、最も恵まれない人々を助ける発想になる筈…だからではないだろうか。
…答えになっているかな。
私は女王として、格差の是正と公正としての正義の実現を目指す。
追伸
従者諸君に告ぐ。
無知のヴェールの発想で、
偶には自分の事を度外視してみるのも面白い。
私が選び抜いた騎士団…
貴方なら、きっと行動を起こせる。
そして…基本自分度外視の私の心を、
貴方は気に掛けてやって欲しい。